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第2回技術研修会「水素エネルギーについて2題」

318日、計機健康保険会館で実施


 協会は、
318日、東京都千代田区半蔵門の計機健康保険会館で第2回技術研修会を開催した。

 

今回は「特別講演会」として、(一社)東京都計量協会、東京計量士会、日本硝子計量器工業協同組合の各団体会員にも広く参加を呼びかけ、41名の参加を得た。

 

講演のテーマは話題の水素エネルギーいついて。講師に東海大学教授の内田裕久氏、潟^ツノ横浜工場の大滝勉氏を招きし2部構成で講演した。

 

内田裕久氏は、長年に渡り水素エネルギー関連の研究を手掛け、水素吸蔵合金や超磁性材料を開発。これが現在HV車等に搭載されているニッケル水素電池に繋がっている。

 

内田氏は、水素ガスは、溜めずに喚起することで安全なガス燃料であると説明。そして燃料電池発電は電気を発生させ水しか排出しないクリーンエネルギーであると力説した。しかし、水素の製造方法や輸送、配給の方法で二酸化炭素の発生量が異なるため、これからの水素大量消費時代に向けては低炭素化に向けた環境負荷評価も重要であるとした。

 

燃料電池車の普及には当然のように水素ステーションの設置が不可欠であるが、現在多くの規制があるため政府はこの改革を含め2020年までに大規模水素供給システムのインフラ整備を、2040年には二酸化炭素を発生しない水素製造技術の確立を計画しているとした。

 

また内田氏は地球環境を捉え、現在温暖化が危惧されているが、地球の長い歴史を振り返ると実は寒冷化に向かっているとの持論を唱えた。CO2は植物の光合成には欠かせない物質で砂漠化ではなく緑地化が進んでいるとのこと。気温上昇もこの10年間は止まっているとしてデーターを示した。また、日本の原子力政策にも触れ、原発のリスクの大きさを知りながら何故原発を稼働させるのか理解出来ないとした。但し医療分野での放射線治療等は必要であると言及した。

 

2部は「水素ステーションの現状と水素計量」と題し、2020年に向けた東京都の施策(課題)を説明。2015年1月から始まった水素ステーションの商用化は2020年には35箇所、2025年には80箇所と増やし、FCV車は2020年に6千台、2025年には10万台の普及を目指すとした。

 

 また、世界各国の水素ステーションの設置状況や水素の充填性能や水素の品質、計量管理に関するガイドラインの説明を行い、質疑応答を終え講義を終了した。


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