HOME>計量器コンサルタント協会の業務活動報告
当協会は平成29年度の定時総会を6月7日に開催した。
会場はホテルグランドヒル市ヶ谷。当協会は定時総会の前段として研修講演会を開催する習わしで今回は(一社)東京都計量協会で専務理事を務める北野氏が講師となり計量法の改正」に伴う最新情報を自己研究発表と言う形で実施した。計量法は昨年開催された計量行政審議会を経て「今後の計量行政の在り方-次なる10年に向けて」を旗頭に時代に即した改正が行われていくことになる。今年6月から具体的な政省令が打ち出されてくるが、導入期における現場やユーザーの混乱を避けるためにも最新情報を的確に発信していく必要があり今回の講演を依頼した。
定時総会は、来賓に(一社)日本計量振興協会の加藤氏、(一社)東京都計量協会の清宮会長、東京計量士会の檜林氏をお招きし定刻通りにスタートした。出席18名、委任状34名合計54名となり総会成立報告につぎ、定款に基づき石井会長が議長席についた。第1号議案の平成28年度の活動報告と収支決算報告が八木副会長からなされ満場一致で承認された。次いで報告事項として平成29年度の活動計画並びに予算説明があった。今年度より(一社)東京都計量協会への事務委託手数料の見直しを行い改定するとの補足説明があった。基本活動計画としては会員向けの研修会、見学会の企画立案をはじめ、他計量関連団体との共同開催や情報交換を課題とした。特に計量器コンサルタントの資格取得研修会について(一社)日本計量振興協会、(一社)東京都計量協会と連携し関東エリアでの開催を目指すこととした。総会終了後は同ホテル内で懇親会を開き会員相互の情報交換及び親睦を図った。
なにとぞご協力をお願いいたします。 アンケート用紙(PDF)
今回は、株式会社小野測器の営業本部より平田圭造氏、岡崎敏雄氏が「音響振動計・その他の測定器について」と題して講演を行ないました。 小野測器は1954年に設立、国内で初めてジェットエンジン用回転計を製作。以来、振動や音響の計測機器、ソフトウェアや試験システム等様々な分野で使われる計測器を生み出してきました。現在は、新横浜に本社を構え、生産拠点として宇都宮センター、研究開発部門としてテクニカルセンターを有しています。 主要取扱製品は、音響・振動計、回転・速度計、トルク計や静電容量センサを使った非接触の寸法・変位測定器等がある。また、自動車産業には深い関わりを持ち、エンジン回転計や燃料流量計、車速計といった製品で、品質向上に役立っています。 講義は、音の基本的性質から音の聞こえ方、音の測り方について資料を交えて分かりやすい説明をおこないました。 まず、音・騒音計測の必要性については、環境分野では健康被害や安眠妨害を排除するため、また工業分野では製品の品質向上に役立てるために行なわれていて我々の生活に直結しているとの説明がありました。その後、実際に室外の騒音測定や低周波から高周波までをモニタリングして可聴範囲の実験等を行ない参加者の興味を引いていました。 後半は、高機能精密騒音計を用いた工業現場での、計測事例の紹介がありました。このモデルはヘッドホンで音を聞きながら計測ができるため、防音室や無響室内での音響測定や、異音の音源を見つけやすくなるなどの特徴があります。 また、録音機能があり改めて音源を確認することも出来ます。更に、オプションをつけると周波数分析でリアルタイムオクターブ分析やFET(狭帯域)分析、ラウドネス演算といった付加機能も用意されています。最後に質疑応答を受け講演は予定通り終了しました。